安楽寺・稲茎神社

四国中央市新宮町上山にある安楽寺。真言宗大覚寺派のお寺。その高い装飾性から四国中央市の指定文化財となっている寺院。

この寺の本堂の屋根は宝形造銅板一文字葺きに向拝一間、主屋に方三間二手先詰組の形式を持つ唐様(禅宗様)の建造物で、建築年代は、様式や残された露盤宝珠の銘から嘉永7年(1854年)と考えられています。

通常用いられる化粧垂木ではなく、彫刻が施された板軒で仕上げられた軒下に大きな特徴を有しており、丸彫りの技法で彫り出された龍頭が突き出しています。板軒彫刻を有する建造物の希少な類例であり、組物や彫刻類等、建物全体が優れた意匠を有する幕末期の建造物として貴重とされています。

遠くから宮大工の方々が見学に来られるというほど見事な細工。龍と雲が彫られていて、その勢いにはとても情熱が感じられます。手水社にも龍がいて、鹿の角がついているのが面白い。

このお寺は江戸時代末期(幕末)に一度火災で焼失しているのですが、宮大工によって再建されました。その際に隣の徳島県の山城の方々からの寄進が多くあったのだとか。

それにしても、昨日から訪れている仙龍寺・素鷲神社・安楽寺ともに、見事な建立物というか、宝の数々。いかに、このソラの地域が豊かだったかがわかるというものです。

そしてそのすぐ隣には、これまた立派な神社が!
稲茎神社というのだそうで、ここにもこの地域独特の石積が見られます。
愛媛県神社庁によると、主祭神は幼産霊(わくむすび)・大穴牟遅神(おほなむじのかみ)・保食神(うけもちのかみ)・倉稲魂命(うかのみたまのみこと)で、境内社に若宮神社・六社神社・大西神社があるのだそう。

稲茎神社
稲茎神社本堂と境内社?
鐘踊り 四国中央市のHPより

境内社の大西神社で行われる鏡おどりは県の無形民俗文化財に指定されており、愛媛の祭り50選にも選ばれている念仏踊り。踊りは、面1人(猿田彦:さるたひこ)、棒ふり1人、締太鼓2人、裃の鉦10人、なぎなた4人、はつり(まさかり)4人の22名で構成されるということです。

鐘踊りは江戸時代に城主大西備中守元武(おおにしびっちゅうのかみもとたけ)の霊を慰めるために始まったとされており、300年以上も受け継がれてきた伝統行事です。

本当にいにしえより豊かな文化が育まれてきた地域ですね。